カンジダ症の代表的な治療薬ジフルカン

ジフルカンのイメージ

カンジダ症はカンジダという真菌が体内で繁殖することにより発症します。
普段は害のない真菌でも、免疫力が弱まると感染症を引き起こすことがあるため注意が必要です。
真菌とはカビの仲間で、カンジダ属やクリプトコッカス属などがあり、細菌とは細胞の構造が少し違います。
ジフルカンは真菌に対して強い殺菌効果があり、カンジダやクリプトコッカスによる感染症の治療薬として用いられています。

人間の細胞膜にはコレステロールが含まれていますが、真菌の細胞膜はエルゴステロールという成分を含んでいるのが特徴です。
ジフルカンの主成分であるフルコナゾールは、エルゴステロールの合成を阻害し、真菌の細胞膜を破壊する効果があります。
そのため真菌に対しては殺菌作用を発揮しますが、人間の細胞には影響を及ぼしません。

ジフルカンはカンジダの感染による膣炎や外陰膣炎に効果的です。
治療はカプセル剤を1日1回飲むだけなので手軽ですが、1週間ほど続けても効果が見られない場合は、別の原因が考えられるため、服薬を中止して医師の診断を受ける必要があります。

膣カンジダ症以外にも、ジフルカンはカンジダ属やクリプトコッカス属の真菌感染症の治療薬として有効です。
具体的には呼吸器真菌症、消化管真菌症、真菌血症などがあります。
また白血病や再生不良性貧血の治療で増血幹細胞を移植する場合、一時的に免疫力が弱まって真菌感染を起こしやすくなるため、その予防薬として用いられます。

ジフルカンのカプセル剤には50mgや100mgがあり、症状に応じて1回1~2錠を内服するのが一般的です。
難治性真菌症の場合は、1日400mgまで増量してよいことになっています。
もちろん医師の指導のもとで服用する必要があり、大量に飲めば飲むほど早く効くわけではありません。
また症状が軽くなったからといって、途中で服用をやめるのも好ましいとは言えず、菌がいなくなるまで治療を続けることが大切です。

ジフルカンの副作用や適さない飲み合わせについて

ジフルカンの副作用として比較的よく見られるものには、発熱・下痢・発疹などがあります。
もしジフルカンを服用して何らかの異常が見られたときは、早めに医師の診断を受けてください。
きわめてまれなケースですが、アナフィラキシーや急性腎不全、意識障害や肝臓病といった重大な副作用を起こすこともあります。
飲み始めには異変が起こりやすいので、特に注意してください。

ジフルカンは量を減らせば小児にも適用できますが、妊娠中の方は原則として使用できません。
妊娠中だけでなく妊活中や授乳中の方も、子どもに影響を及ぼす可能性があるため、医師に相談すると良いでしょう。
肝臓病や腎臓病の方、また高齢者は薬の代謝が遅くなるため、副作用が出やすくなることがあります。
そのほか薬にアレルギーを持っている方は、事前に伝えておくことが大切です。

ジフルカンには飲み合わせに注意が必要です。
たとえば一部の睡眠薬は効果が強くなりすぎるため、併用は禁忌とされています。
同じように、抗凝固薬のワルファリンも効果が強まり、出血が止まらなくなる恐れがあります。
他にも経口避妊薬や血糖降下薬など、飲み合わせの悪い薬がたくさんあるので気をつけてください。
複数の病院で別々に治療を受けているような場合には、特に危険性が高くなります。

ジフルカンは使用方法が確立された比較的安全な薬ですが、リスクが皆無ではないので、自己判断で安易に服用することは避けましょう。
治療中は副作用に注意し、異変があったら血液検査を受けることをお勧めします。
また一度でカンジダ症を完治させ、再発を防止するためにも、適切な使用量と使用期間を守り、本来の用途以外には使用しないことも大切です。